◆教会に初めて来られる皆様へ

信者でなくても、どなたでもご遠慮なく教会にいらしてください。わからないことは、まわりの誰にでもお気軽にお尋ねください。また、ご希望でしたら司祭や信者の代表者をご紹介いたします。

初めて教会に来られる場合は、まず日曜日のミサにお越しになることをお勧めします。よろしければ、教会の入口で「初めてです」と声をおかけください。ご案内をいたします。一人で静かにお祈りされても結構です。

日曜日にはミサがおこなわれます。このホームページでミサの予定をご確認いただき、お近くの教会へいらしてください。

キリスト教会の基礎知識について、Q&A形式でまとめましたので参考にしてください。より詳しく知りたい時には、司祭にお尋ねいただくか、入門講座にご参加ください。


            index

◆カトリック教会とは?

◆プロテスタント教会とは違うのですか?

◆ミサとは何ですか?

◆ミサに参加するにはどのようにすればよいですか?

◆祈りと信条について、教えてください

◆お祈りの最後の「アーメン」とはどんな意味ですか。
 また、どうして「アーメン」と言うのですか。


◆聖書とはどんな書物ですか?

◆父と子と聖霊とは何のことですか?

◆クリスマス(降誕祭)について、教えてください

◆復活祭(イースター)はどんなお祭りですか?

◆洗礼とは何ですか?

◆司祭とはどんな方ですか?シスターとは?

◆信仰入門講座に参加するにはどうすればよいですか?

◆結婚式を希望しているのですが・・・?

◆教会の葬儀に行くことになったのですが、どうすればよいですか?


「聖母の被昇天」とは


◆カトリック教会とは?

わたしたちの教会は「カトリック教会」です。カトリックとは「普遍的な・全世界の」という意味です。イエスの弟子たちから始まる2000年の伝統を受け継ぎ、ローマ教皇(法王とも呼ばれます)を一致の中心にして、全世界に広がる教会です。全世界におよそ10億人の信者がいます。
イエスは約2000年前、ユダヤ(今のイスラエル)の人々に教えを説き、不思議なわざをおこなわれました。その教えの中心は、「神はあなたを愛してくださっている。あなたがたも互いに愛し合いなさい」というものでした。

イエスは神と人への道を教え、人々に模範を示してくださいましたが、当時の宗教指導者の反感をかい十字架にかけられました。しかし、イエスは、旧約聖書の中であらかじめ示されていたとおり3日目に復活し、弟子たちに 「全世界に行って教えを伝えなさい」と命じて、神のもとに戻られました。

 弟子たちは、イエスに命じられたとおり、イエスの教えを人々に伝え、イエスを主キリスト(救い主)と信じる人々の集いが生まれました。これが「教会」です。教会は、イエスを信じイエスの道を歩もうとする人々の共同体です。

◆プロテスタント教会とは違うのですか?

キリスト教は、カトリック・プロテスタント・正教会などに分かれています。ともに同じキリスト教ですが、聖書の解釈や教義に多少の違いがあります。最近は「キリスト教一致運動(エキュメニカル運動)」がおこなわれ、日本では超教派の新共同訳聖書が出版され多くの教派で使われています。

プロテスタントは、16世紀の宗教改革の時にカトリックから分かれ、現在では日本だけでも数百の教派があるといわれます。

カトリック教会は、ローマ教皇のもとに一致しているので、教義は統一されています。

なお、末日聖徒イエスキリスト教会(モルモン教)・ものみの塔(エホバの証人)・統一教会は、教義から見てキリスト教とは区別されています。

◆ミサとは何ですか?

ミサは、イエスの「最後の晩餐」に由来する集いです。イエスは十字架での死の前夜、弟子たちとともに晩餐を行い、その席で、「これは私のからだ、私の血である」と言われ、パンとぶどう酒を弟子たちに与えられました。そして、「これを私の記念として行いなさい」と、弟子たちに命じました。それ以来2000年の間、教会は、イエスの死と復活を記念し、命じられたとおりパンとぶどう酒の中におられるイエスをいただいて、イエスと一つに結ばれるミサをおこなっています。

ミサの前半では、日ごとに決められた聖書のことばを聞き、イエスによって実現した救いの恵みを感謝します。後半では、主の食卓(祭壇)を囲んでパンとぶどう酒をささげ、キリストのからだとなったパン(聖体をいただきます。

ミサは司祭(神父)が司式します。ミサは日曜日だけでなく平日にもあり、結婚式や葬儀などでもおこなわれます。日曜日のミサには、その日の聖書を印刷した「聖書と典礼」というパンフレットが配られますが、ミサが終わったらお持ち帰りいただいて結構です。

なお、教会によっては、司祭不在の日曜日に集会祭儀がおこなわれることがあります。

◆ミサに参加するにはどのようにすればよいですか?

ミサにはいつでも自由にお越しください。周囲の信徒にあわせて聖歌を歌い、聖書朗読を聞いていただければ結構です。献金は自由です(義務ではありません)。

ミサの後半で「平和のあいさつ」があります。「主の平和」と言って、周囲の方とあいさつ(会釈)してください。

ミサの最後には、聖体拝領(せいたいはいりょう)がおこなわれます。信徒は、丸いパンの中におられるキリスト(聖体)をいただきます。聖体拝領はカトリックの洗礼を受けた信徒に限られますが、洗礼をまだ受けておられない方は、代わりに祝福を受けることができます。信者と同じように列に並び、司祭または奉仕者の前で「祝福をお願いします」と言って小さく頭を下げてください。祝福が終わりましたら「アーメン」と唱え、元の席へお戻りください。

◆祈りと信条について、教えてください

カトリック教会で、皆がよく唱える祈りと信条を紹介します。

主の祈り」はイエスが教えてくださった祈りで、ミサの中で皆が唱えます。

聖母マリアへの祈り」は、受胎告知の時のマリアの言葉からとられた祈りです。ラテン語では「アヴェマリア」といって、多くの歌が作曲されています。

使徒信条」は、キリスト教の初期に信仰箇条を12条にまとめたもので、ミサの中で信仰を宣言する際に皆で唱えます。

主の祈り

天におられるわたしたちの父よ。

み名が聖とされますように。

み国が来ますように。

みこころが天に行われるとおり地にも行われますように。

わたしたちの日ごとの糧を今日もお与えください。

わたしたちの罪をおゆるしください。わたしたちも人をゆるします。

わたしたちを誘惑におちいらせず、悪からお救いください。

アヴェ・マリアの祈り

アヴェ・マリア、恵みに満ちた方、

主はあなたとともにおられます。

あなたは女のうちで祝福され、

ご胎内の御子イエスも祝福されています。

神の母聖マリア、

わたちたち罪びとのために、

今も、死を迎える時も、

お祈りください。        アーメン。

使徒信条

天地の創造主、全能の父である神を信じます。

父のひとり子、わたしたちの主イエス・キリストを信じます。

主は聖霊によってやどり、おとめマリアから生まれ、ポンティオ・ピラトのもとで苦しみを受け、十字架につけられて死に、葬られ、陰府(よみ)に下り、三日目に死者のうちから復活し、天に昇って、全能の父である神の右の座に着き、生者(せいしゃ)と死者を裁くために来られます。

聖霊を信じ、聖なる普遍の教会、聖徒の交わり、罪のゆるし、からだの復活、永遠のいのちを信じます。アーメン。

◆お祈りの最後の「アーメン」とはどんな意味ですか。また、どうして「アーメン」と言うのですか。

アーメンとは、「まことに」「その通りになりますように」というヘブライ語の言葉です。キリスト教では、代表者の祈りに一同が心を合わせ、賛同を表明する際の言葉として、祈りの最後に皆で唱えます。短い言葉ではありますが、「その通りになりますように」という願いの込められた信仰告白ともいえるでしょう。

◆聖書とはどんな書物ですか?

聖書は、イエスが生まれる以前に書かれた「旧約聖書」と、イエスの生涯とその教えをまとめた「新約聖書」に分かれています。日本語訳がいくつも出ていますが、『聖書 新共同訳 旧約聖書続編つき』(日本聖書協会)がカトリックのミサで使われている聖書です。また、フランシスコ会訳(サンパウロ)は注釈があるので、読むのに助けになるでしょう。

初めて読む方には、イエスの生涯を伝えるマタイ・マルコ・ルカ・ヨハネの4つの福音書をお勧めします。

◆父と子と聖霊とは何のことですか?

神は「父である神」「子であるキリスト」「聖霊」の3かたであり、かつ一体であるというキリスト教の神秘を、三位一体といいます。

イエスは神を「アッバ」(お父ちゃん)と呼びました。イエスに結ばれているキリスト教信者は、同じように神さまを「天のお父さん」と親しくに呼ぶことができるのです。

また、イエスが弟子達と別れるときに「聖霊を送る」と約束され、教会や信徒を導いてくださる神の霊を「聖霊」といいます。

「父である神」、「その子であるイエス」、そして、「聖霊」の3かたを1つの神格として一体であるというのがカトリックの教義です。

なお、カトリックでは、祈りの前後に十字を切って「父と子と聖霊のみ名によって」と祈ります。

◆クリスマス(降誕祭)について、教えてください

イエスの降誕を祝う日で、「キリストのミサ」という意味です。イエスの誕生日ははっきりわかっていません。クリスマスは4世紀ごろローマの冬至祭の習慣に代えて1225日に祝われるようになったと言われています。

◆復活祭(イースター)はどんなお祭りですか?

イエスの復活は、キリスト教信者の最も大きな喜びです。イエスが十字架につけられて死に葬られたあと3日目に復活したことを祝います。復活は単なる蘇生ではなく、神はイエスを新しいからだとしてよみがえらせ、人類にイエスを通して救いの道を開かれたことを意味しています。それは、死後キリストの復活とおなじように新たないのちに復活し、神の国に入ることが出来るということです。

復活祭の直前の3日間は「主の晩さんの夕べのミサ」「主の受難」「復活の聖なる徹夜祭」がおこなわれ、一年で最も荘厳な典礼となります。復活徹夜祭では、大人の洗礼式もおこなわれます。

復活祭の時期は春分後の満月の次の日曜と決まっており、年によって1ヶ月くらい変動します。復活祭のあと50日間は復活節となり、復活祭のお祝いが続きます。

◆洗礼とは何ですか?

洗礼とは、キリストの死と復活にあずかり、すべての罪が赦されて、水と聖霊によって新しく生まれ変わる入信の儀式です。洗礼を受けることで、私たちは神の民として教会共同体の一員となり、キリストの福音をのべ伝えるという使命を担います。

カトリック教会には、洗礼を含め七つの秘跡があります。秘跡とは人の目に見える動作や言葉を通して神の恵みが与えられる「しるし」です。秘跡は原則として司祭がおこないます。

 <7つの秘跡>

洗礼(水を受け、キリスト信者として新たに生まれ、教会の一員となります)

堅信(額に油を塗ることで、聖霊の恵みを受け、信仰のあかしの力を得ます)

聖体(キリストのからだと血であるパンとぶどう酒を受け、いのちの糧に養われます)

ゆるしの秘跡(罪を告白しゆるしを得て、神と教会とに和解します)

病者の塗油(病気や弱くなった信徒を助け、強める)

叙階(教会の役職の任務と権能を与え、それをおこなう恵みを受けます)

婚姻(夫婦を生涯の絆で結び、恵みを受けます)

◆司祭とはどんな方ですか?シスターとは?

司祭は、神父とも呼ばれる聖職者です。仙台中央地区には数人の司祭が
いて、元寺小路教会に共同で住んでいます。

司祭は、ミサをはじめとして秘跡を司り、信者を教え導く役割を持っています。皆のための父であるために結婚はせず、神さまと教会に自分を捧げているのです。

また、司祭のほかに、3つの誓願をもって終生神と人のために自分を奉献する修道士(ブラザー)・修道女(シスター)もいます。

◆信仰入門講座に参加するにはどうすればよいですか?

入門講座は毎年5月に開講します。

講座以外で勉強をご希望の方は、司祭までお気軽にご相談ください(連絡先は元寺小路教会まで、電話かメールでどうぞ)。

結婚式を希望しているのですが・・・?

結婚式は、信者・未信者を問わず受け付けております。

結婚式は、神と人々の前で互いの愛と忠実を誓い、神によって生涯変わらぬ絆が結ばれる神聖な祈りの場です。そのため、結婚を希望するお二人には、結婚の意義を理解して豊かな結婚生活がおくれるように、クリスチャンであるなしにかかわらず「結婚講座」を受講していただいております。

条件など詳しくは、元寺小路教会のシスターまでお問い合わせ下さい。(受付時間 火曜日~土曜日 9001700)

◆教会の葬儀に行くことになったのですが、どうすればよいですか?

キリスト教信者にとって死は終わりではなく永遠の生命への門出です。葬儀は、悲しみの中にも神の国への希望と安らぎを覚えることができます。故人が神のもとで安らかに憩うようにお祈りください。

カトリックの葬儀では献花をおこなうのが一般的です。花は手前に向けて供え、合掌して黙祷します。また、カトリックでは飾りの花は生花のみで、おもに白い花を使います。のし袋は、「お花料」と書かれたキリスト教式のものか、ない場合には「ご霊前」を用いてもかまいません。

一般的葬儀 カトリック
服装 礼服
喪服
礼服
喪服
持ちもの 数珠 特にありません。
お香典 ご霊前
献花料・御花料・御霊前をつかう
(お仏前は用いません。)
お声掛け 「お悔やみ申し上げ・・・」 カトリックにおいて死は不吉なものではないので、お悔やみの言葉は用いません。ご家族の慰めとなるように挨拶をします。
通夜 お通夜 短時間の式(献花または焼香)をします。
葬儀 お葬式
・焼香
葬儀には式次第が用意されます。
信者の葬儀ではミサが行われます。
献花は列に並んで順番におこないます。
故人の魂が神様のみもとで安らかに憩うように祈ります。
出棺 釘打ち 故人の魂はもう、天国へ召されているので、棺に釘は打ちません。
火葬 骨上げ 骨上げ式には特に作法はありません。
葬儀後 清めの塩
初七日
四十九日
納骨
清めの塩は通常ありません。
初七日や四十九日・一回忌も特にありません。
ミサの中で故人の追悼を依頼することができます。教会にご相談ください。
納骨の規定も特にありません。

「聖母の被昇天」とは
8月15日が聖母マリアの死去の日として祝われるようになり、歴史的に
は5世紀から始まって7世紀半ばには、徹夜祭やハドリアヌス教会から
サンタ・マジョーレ教会までの行列などで盛大に祝っています。
マリアの被昇天の名でしられるようになったのは8世紀末になってから
です。1950年のピオ12世教皇はマリアが霊肉ともに天に上げられたこと
を宣言したキリストと最も深く結ばれていたマリアが真っ先にキリストの
復活と栄光にあずかっていることを祝っている

◆推薦する図書

「はじめて教会へいらしたあなたに」ドン・ボスコ社

「カトリックへの招き」ドン・ボスコ社

「祈りの手帖」ドン・ボスコ社

「新共同訳 聖書 旧約続編つき」日本聖書協会

「新約聖書」サンパウロ (フランシスコ会聖書研究所訳注)

「ともにささげるミサ」オリエンス宗教研究所

「典礼聖歌」あかし書房