伊達之都 柴舟物語
     柴舟物語
 昔より名香と呼ばれるものは数多くありますが、中でも、「一木四銘」の香木は、その優れた香りもさることながら、それにまつわるエピソードによって、一層名高い名香として今に伝えられています。「一木四銘」とは、四つの異なる銘を持つ一木の伽羅のことをいいます。長崎において、一木の伽羅の購入に際し、肥後細川家、加賀前田家、そして伊達政宗の命を受けた家臣たちの間で殺傷事件まで起きてしまいます。
 事の重大さに一計を案じた三家の家臣たちは、三家共同で買い取ることにし、まず、勅銘を乞うために最上部を切り取り、残りを三等分してくじ引きにしました。
 この逸話は十七世紀のものであり、真実かどうかは定かでありませんが、名香は確かに各家家木として伝えられているのは事実です。宮中に献上された伽羅は「藤袴」、前田家は「初音」、細川家は「白菊」、伊達家は「柴舟」と名づけられました。特に伊達家では政宗公がこの香木をこよなく愛し、その銘も、謡曲「兼平」の「世のわざのうきを身に積む柴舟はたかぬさきよりこがれゆくらん」の歌により、自ら名づけられました。
 御香「柴舟」は、伊達政宗公所持の香木「柴舟」の秘話を今に伝えるために、自然界に産する香木にそのものを探し出すのは不可能であるため、極上の香木を香原料として「柴舟」のイメージを損なわぬよう新たに調香したものです。本物には遠く及ばないにしても、伽羅の奥ゆかしく幽玄な香りの世界はご堪能頂けるものと自負いたしております。
なお、外箱等に使用されております、「柴舟」の書体は、伊達政宗公の手紙の中の直筆を使用させて頂いております。
柴舟
KM-1
政宗公ゆかりの香 柴舟
3,240円

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