シーズーぎらひ (イオ) |
「嫌ひ」と旧仮名遣いで表記すると、少し上等そうな感情が漂うように見える、というのは私だけの感じ方だろうか。たとえば、こんな句がある。
そして、私のなかの旧仮名遣いの極北に座しているのは、この詩である。 |
一方、チワワ、マルチーズ、トイプードルなどの小型犬には敵意を見せない。 隣家のミニチュアダックスは同じ牝なのに仲が良くて、スピード感がまったく違うので本格的な(イオ好みの)遊びにはならないが、出会えば必ず走り寄って、からまっている。 ハッピーとイオの遊びは激しい。全速力で駆け回り、カーブを切ろうとして勢い余って3回転ほど転がり、その上にもう一匹がジャンプして飛び込んだりする。イオは、自分が転げた時には、ひっくり返ったまま、飛び込んでくるハッピーを両前肢で抱き留めて、もう1回転がって、押さえ込もうとする。二匹は、抱きあったまま、転げ回っているように見える。 |
おじいさんとシーズー犬の散歩の時間はアト・ランダムらしく、朝晩ほぼ決まった時間に出かけるイオとは、月一,二回ほどしか町内で出会うことはなかった。 ごく最近、同じ町内の若い奥さん(たぶん)が、やや大ぶりのシーズー犬を連れて散歩をするようになった。その若いシーズー犬は、夕方のほぼ決まった時間に我が家の庭の前を通り、イオの夕方時の散歩時間と重なるので、しばしば出会うのであった。
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イオが2才になったころのある朝、私がイオを前抱きにして、つまり自転車のマーくんと同じ位の高さにして、公園にやってくるマーくんを迎えたことがある。この前抱きだっこがイオの特別のお気に入りになって、それから一年ほどの間、散歩の途中でしばしばせがむようになったのである。とくに、他の犬に出会った後でせがむことが多いのであった。「マーくんの真似して、高いところで威張っているんだね」と妻と笑っていた。
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