バッグ・ケース T

釣りを始めると、これがまた、えらくコマイ物が必要になってきます。
で、気が付くと、恐ろしいほどの数になっていたりして・・・・・・・・
そこで、問題になってくるのが『収納』ですね♪

ここでは、釣りで使われる、代表的なバッグ、ケース類を説明します。



T−1:ディバッグ

その昔、これが出た頃、使っている人は、バンタム級アウトドア野郎くらいでしたが、
今では、極々当たり前に街中で使用している人も増えたので、いまさら説明不要!
ってな感じですが、釣り用に作られている物もあるのでちょこっと掻い摘んで・・・・・

このディバッグって言うのは、やっぱり両手が自由になるって言うことが最大の利点。
なので崖や、岩をへずっていくような釣り場には、とても便利。
それと、収納力の高さは、フィッシングベストの比ではないですし、多少中身が重くても、
きっちり着用すれば、それほど気にならないことですかね。
欠点といえば、収納力バツグンな分、荷物を入れ過ぎると重くなるってことかな??

普通のバッグやさん等で売っている物を使っても、基本的な機能は変わらず、無問題。
何より安いし、種類も多いので、釣り用のものを、わざわざ買う人も減ってますが、
釣り用の物は、やはり、釣りの事をよく考えて作られています。
たとえば・・・・・・・・・

  ●ロッド収納ポケットがある(主に渓流竿・パックロッド用)
  ●クーラーバックを収納、もしくは、合体できる(主に渓流用)
  ●リール用ポケット(緩衝材入り)を装備(磯釣りなどが多いかな?)
                       などなど・・・・・
ま、あれば便利、無くてもOKて感じの機能ですね(笑)
こういった、釣り用の機能が充実したものは、普通のディバッグよりちょっと高いため、
ほんとに必要とする人か、釣具ブランドに拘る人位しか、購入しないのが現実です。
現に、大手メーカーでも、アイテム数が減ってますしね。

ちなみに、某ショップ店員のSAGA君は、根魚に行くときに、よく使っていますが、
自分では、釣り用として使ったことは、今のところ無いですが、楽は楽なので、
近日、これとはちょっと違いますが、ボディバッグとやらを購入予定です。




T−2:ウェストバッグ

もしかしたら、これを使っている人が一番多いかもしれません。
これも、一般的に売られている物と、見た目は大差ないのですが、釣り用の物は、
釣りの種類、用途に合わせて、かなりの種類が販売されています。

大きな違いは、釣り用のケース類が、ぴったりはまるように縫製されている物が多い事。
釣り、特に岸からのルアーフィッシング(いわゆる陸っぱり)では、ルアーや小物を、
ケースや、専用の袋に小分けして収納する場合が多く、さらに、行動範囲が広い為、
持ち運びが楽なよう、できるだけコンパクトに収めたい所。
そうなると、ケースが程好く納まり、出し入れが簡単、しかも、両手が自由になる、
ウェストバッグ類が、とても重宝するわけです。

中には、『この釣り専用!』のような物もあり、最近は特に、エギング用の物が、
いろいろな形で、多数発売されています。
最近は少ないですが、ワーム用なんてのもあったなぁ・・・・・・・・

なんと言っても、前後左右、自由に移動させられるのが便利。
着脱も、ほとんどの物がワンタッチなので、非常にラクチン。
プライヤーホルダーなどが付いている物も多く、機能性もバツグンになってきてます。
欠点は、あまり収納力が無い事と、重い物を入れ過ぎると、腰が痛くて痛くて・・・

価格は、釣り用に限定してですが、¥3,000-から、高いもので¥10,000-位。
ルアーメーカーオリジナルの物は、ちょっと高いものが多いようです。
でも、その分、ルアーメーカーの物の方が、かっちょいいのが多いようです。

これからルアーフィッシングを始めようかな?って方には、あれば何かと便利なので、
入れ物を買うなら、この手を最初に購入するのがおすすめです。

ちなみに、うちの釣行記最多出演のCO2こと、バークレーのテスターにもなった、
塩津紀彦と、相変わらず、泣かず飛ばずのオレサマが、根魚釣りに行くときは、
ちょい大き目のウェストバッグを使用してます。
ま、なぜか、重量が、たまに3kg近くなるので、釣りする時は外すんだけどね。




T−3:ポーチ類

これは、もう単純に、小間物を小分けして収納する為に使います。
エサ釣り、特に船、磯釣りをする人が使っている場合が多いかな?

最近の物は、緩衝材が入っている物や、中が見える、透明な蓋付きの物が増えています。
特にシマノ・ダイワなど、大手メーカーで出している物は、種類が多く、
同社製の、フローティングベストのポケットに、きっちり収納出来るよう作られています。
なので、船釣り、磯釣りの人たちが多く使っているわけです。

価格も、比較的安価なものが多く、特殊な物以外は、¥1,000-以下の物が多いようです。

大き目の物では、クッションや、自由に移動できる仕切りが付いていて、
リールケースとしても使える物がありますが、
小型の物は、仕切りがついていないので、鈎や、ガンダマ、サルカンなど細かい物は、
小さいケースに入れて収納するようになります。
完全ではないですが、防水性もそこそこあるので、携帯電話や、財布など、
濡れては困るような物を入れるのにも重宝します。

自分では、あまり使う機会が無いので持っていませんが、結構丈夫に出来ているので、
使い道は広いようです。




T−4:ロッドケース

これはまさに、釣り用! その名の通り、釣り竿を入れる為の物。
釣り竿を、複数収納できる物が多いのですが、一部、一本のみ収納の物もあります。
バリエーションも多く、ルアーで使う人は少ないのですが、それ以外の釣りでは、
釣り竿に合わせて選ぶ事が出来、とても重宝されています。

竿だけを収納する、『ストレートタイプ』
リールを竿に付けたまま収納できる、『リールインタイプ』があり、その中で、さらに、
● ソフトケース
● セミハードケース
● ハードケース

の三種類があります。

● ソフトケース

一番種類が多く、多種多様な釣りに使われているのがこのソフトケース。
クッション材の入っている物が多く、柔らかくとも、竿を傷め難いように出来ています。
価格は、安い物で¥1,000-以下からあり、高いものでも¥5,000-くらいです。
実際に収納する釣り竿の長さ、数量を考えてサイズを選ぶようになります。

● セミハードケース

耐磨耗性に強いアウター素材の中に、緩衝材、シェル材を入れ、硬く丈夫に作ってあり、
どうしても厳しい環境で使われる磯竿の収納や、ブルジョアタックルが非常に多い、
鮎竿の収納に、よく使われています。
(ブルジョアな竿は、部品もブルジョア価格なのです・・・・・・・・)

ソフトケースに比較して、メーカーによっては、ハードケースと呼ばれたりもしますが、
現物は、ある程度柔軟性もあり、ガチガチに硬いと言うわけではないので、
あえてここでは、セミハードと呼ぶ事にします。

主に磯竿を収納するタイプは、リールインのものが多く、渡船での磯受け渡し用の
取っ手や、磯ダモホルダーなどが付いていたりします。
と、言うか、ソフト、セミハード問わず、最近のロッドケースは、磯釣り対応の物が多いので、
この手のパーツやポケットは、大概付いてます。

鮎竿用の物は、1〜2本ほどしか入らないものが多く、グレードの高い竿だと、
最初っから付いてたりします。

価格は結構高めで、¥5,000-〜¥2,000-くらい。
しかし、それだけの物はあるので、厳しい環境で使用する機会が多い方にはおすすめです。

● ハードケース

とっても硬いロッドケース。
これまた、ブルジョアなロッドの多い鮎竿やフライロッド、和竿(竹竿)の収納や、
海外遠征などで、運搬中の破損を防ぐため使用されます。
これがあるから、↑をセミハードって言う表現をしました。
素材は、アルミ・高耐久性生地+プラスティック・塩ビ・木製などがあります。

アルミケースは、フライロッドや、一部の渓流、鮎竿には、標準でついてたりします。
基本的に円筒形で、キャップまでアルミ製。
ケース内上下部に、クッション材が入っており、衝撃対策もされています。
長さは、ロッドの仕舞い寸法に合わせて作られており(たとえば『8.6ft用』など)
種類はありますが、基本的に一本収納なので、太さは二〜三種類くらいしかありません。
振り出し竿や、2ピース以上の継ぎ竿を入れるものがほとんどです。
収納する竿の長さに合わせて購入しないと、中で遊んで破損する場合があるので、
その辺要注意!

高耐久性生地+プラスティック製の物は、鮎竿や、渓流竿の持ち運びによく使われるます。
だいたい2本から多くても4本程度収納できます。
50cm〜150cm位の、プラスティック製の四角いパイプを数本組み合わせ、
対磨耗性の高い生地で覆ったような感じです。
      (一部、アルミケースのように、一本収納の円筒型のもあり、フライ用で、
       リールごと収納できる物もありますが、構造は似たようなものです。)
さらに、プロテクターがついている物もあり、なかなか丈夫に出来ております。
ハンドルや、長い物にはショルダーベルトも付いているので、持ち運びも楽です。

塩ビ製のものは、主に、海外遠征など、飛行機や船で長距離移動をしなくてはいけない場合、
カーゴルーム内での破損を防ぐ為に使われます。
セミハードケースでも、ある程度近距離なら、何とかがんばってくれますが、
遠征先に付いてみたら、竿が折れていた・・・・・・なんてことがあったら目も当てられません。
(たまに、乱気流等のおかげで、へし折れる事はあるそうですが・・・・)

円筒形の物がほとんどで、通称『バズーカ』(これがそのまま名称の物もあります)
ワンピースのルアーロッドも収納出来るように、長さを調節できる物が多く、
最長で、269cmまで伸びる物もあります。
用途が用途なので、複数の竿を収納できるように、アルミケースよりも、太くできており、
バスロッド程度の竿なら、10本以上収納できる物もあります。
どちらかと言うと、『収納』よりも『格納』の方があってるかもしれません。
有名なのは、PLANO社製と、Flambeau社製。

実際にこれを使う場合は、ロッドを、エアキャップシートや、ウレタンシートなどの
隙間を埋め易い緩衝材できっちり包み、無理矢理遊びが無いように突っ込みます。
海外遠征なら、鍵を掛け、結合部や、取り出し口、上下部分を、丈夫な布テープなどで
ぐるぐる巻きにして、カーゴに預けます。(盗難防止対策)
戻りの事を考えて、テープと予備の緩衝材を少し持っていったほうが良いです(経験談)。

ちなみに、自分では、PLANOの太い方を持っておりますが、三回の海外遠征と、
5回の国内遠征に使用して、いまだ破損はしていないです。
それと、長くて目立つので、同行者とはぐれても、いい目印になるのがステキです。

木製のケースと言うか、箱もありますが、
これはもう、失禁しそうな程、ブルジョアな竿位にしか付いてないです。
つーか、 一流職人の業の粋を集めて作られた逸物以外、
入れちゃダメです(笑)
和竿(竹竿)を収納する為の物が多く、良い物は桐材を使って作られています。
ほんとにすごい物になると、総漆塗り&螺鈿細工、もしくは蒔絵入りで、
触るだけでも躊躇するほどです。
まさに、大事な竿を『収納、保管する為の物』で、現場に持っていく人は少ないでしょう。
これは、特別な物ですね。


フローティングタイプという、浮力材の入っているものもあり、万一、水中に落下しても、
ある程度浮き上がり、回収が可能な上、非常時、救命浮環代わりにもなります。
ただし、中身を入れすぎたり、ちゃんと閉めてないと、沈むので注意。




T−5:磯クールorクールバッグ

磯クールはシマノ、クールバッグはダイワの名称で、正式名称はなんだろ??
形状、素材から言えば、立体成形ハードインナーバッグってとこかな?
しっかりと成形されたインナーによる自立型構造で、バッグとボックスの中間ぐらい。
硬すぎず、柔らかすぎずってとこが、なかなかいいところ。
その名の通り、磯釣り、特に、上物釣りと呼ばれる部類に行かれる方たちが、
よく使っているようです。
(上物釣り:簡単に言えば、浮木等を使った黒鯛・メジナ釣りのこと。
      それに対して、石鯛、イシガキ鯛狙いの、「底物釣り」と言うのもあり、
      これらを対比して、そう呼ばれているようですが、ちょっち自信なし。)

表生地は、対磨耗性、耐水性の高いものを使い、蓋は上蓋、内蓋の二重構造。
最近は、上からすっぽりハマる樹脂製立体形成上蓋を採用している物が多く、
雨や、シブキ対策もバツグンになってます。

主な用途は、とにかくなんでも突っ込んで、1つにまとめて持っていく道具入れ。
磯釣り用の撒きエサはもちろん、レインウェア、リール、バッカンetc...なんでも入れます。
バッグ内には仕切りがなく、オキアミ3kg板など、デカ物でも楽に収納できます。
で、オマケと言うか、本体外側や、内ブタにポケットが付いている物がほとんどで、
小物類の収納も、確保されています。

サイズは大体3〜4種類位で、普通イメージされるバッグよりも容量の多いものが多く、
サイズは『リッター』で表されるのが普通のようです。
小さい物で、内容量20L、大きい物では50L位まであります。

価格は結構幅広く、安い物で¥3,000-から、高いものでは¥20,000-以上します。
(高いものは、各メーカーの「定価で」の話で、実売はもっと下がるんだけどね。)
高い物は、質の良い物が多く、やっぱ丈夫なので、頻繁に磯場に向かわれる方には、
少しでも、物のよいものをおすすめいたします。

と、ここまでだと、名前からして、磯釣り専用っぽく見られてしまいますが・・・・・・
(つーか、各メーカーも、カタログの磯釣り用品に載せたりしているせいもあるが)
このバッグ、船釣りにも、非常に使いやすいです。

ロッドケース、クーラー、道具入れなどなど、船釣りは、意外と持ち物が多く、これがまた、
ガサ物や、壊れちゃ困る物、重い物ばっかりなのがとってもチャーミング。
しかし、人間はわがままな物で、できるだけコンパクトに持ち運びたいのが心情。
しかも、結構衝撃を受けるシチュエーションも多いので、ヤワなケースには入れられない。
つーことで、丈夫で、収納量も多く、荷物を一纏めにできるこの手がとってもぴったり♪

それと、とにかく船釣りは、ちょっと荒れただけで、シャワ―タイムのスタートです。
どんなに日が照っていても、デッキ上は水浸し=デッキ上の道具も水浸し。
出船後、釣り場に着く前、もしくは帰りの移動中なら、キャビンの広い船であれば、
まだ中に置けるでしょうが、実際に釣りが開始された後はそうもいきません。

結構濡れては困る物や、濡れるととってもイタダケナイ物は結構あります。
それを回避するにもとっても便利。
弁当なんて、波かぶっちゃったら、マジでイタダケナイです。
そんな中では、こいつらの防水性の高さがとっても光ります。

と、まぁ、何かと使いでがあり、丈夫で便利なこの磯クール(クールバッグ)ですが、
ちょっとばかりいまいちなところがあります。
それは、『保温性』
『クール』とは書いてあるものの、保温性はほとんど無い物と思ったほうが良いです。
断熱材らしき物などほとんど入っていないので、冬季間でもない限り、クーラーとしては、
使い物にはなりません。

やり方次第では、釣り場(船の釣り場以外)⇔車間の移動くらいなら何とかなりますが、
魚を持って帰るなら、クーラーを持ち歩くか、せめて車に載せておいた方が良いでしょう。

これと同じような構造の物で、『ヘラバッグ』『ヘラカバン』と呼ばれる物もあります。
呼んで字の如く、ヘラブナ釣り用のバッグで、おっさんくせぇシブいデザインの物が中心。
構造は、ほぼ同じですが、こちらは背負えるようになっている物もあります。
磯クールよりも、ちょっと大きい物が多いかな?って感じで、その他、ロッドケース、
フラシケースなどと、コーディネートできるようになってます。
(中には、三点セットとか言って一揃えで売っている物もあります)

ちなみに、オレサマは、オフショアに行くとき、この手(磯用)をよく使っております。
一部のルアーメーカーでも、オフショア用が出ておりますが、中身はいっしょなので、
自分の好みに合ったものを選んでください。

中野釣具店
宮城県仙台市青葉区宮町一丁目4-12
TEL 022-261-0752
FAX 022-261-0852
HP URL http://st.cat-v.ne.jp/fsnakano
E-mail fsn-info@st.cat-v.ne.jp