水彩画帖     今までの 『今月のギャラリー』   

2006.9


  

 少し郊外の自然ゆたかなところへでかけると、鳥の鳴き声の気持ちいいこと!
でも、テープレコーダーでただ録音し、再生してみると、そんなに鳥の鳴き声は聞こえないものです。
 きれいなお月様、くる〜っと輪を描いて飛ぶ鳶。おお〜と思って写真にとると、ほんとちっぽけにしか
写っていなくてがっかりすることがあります。
 耳で聞いたり目で見たりした情報には、脳で主観が加わってしまうようです。

 桔梗は、私にとってそんな花でした。
青みのつよい紫や白で星型に咲く花ばかり印象にのこっていました。
 絵を描くときは、本物そっくりに描く必要はなくても、そのもの本来の姿をよくみることが大切になり
ます。よ〜くみていたら見えてきたもの、それはたくさんのつぼみでした。折り紙でつくった風船のような
つぼみがかなりの数でついています。主役の花を描きたいのに、たくさんのつぼみを画面にどう構成
するかが大変なくらいでした。
 ちょっと調べてみたら、桔梗の英名は「バルーンフラワー」。
印象的な花の姿ではなくて、つぼみのほうから名前がつくこともあるのですね。


200609